2017年6月12日

癌は時には患者の判断能力を狂わせます

義母が末期の癌で、正直その精神を支えるのが大変でした。

途中までは義母もお医者さんに言われた通りの治療をちゃんと受けていたのですが、癌というのは時に人のまともな判断力も失わせてしまうようで、怪しい民間療法に走ってしまったんです。傍から見たら、どう考えても「そんなの効果があるわけがない。騙されてる。」というような内容なのですが、死に直面している義母にとっては良いといわれるものは何でもという気持ちからだったんだと思います。

そういった治療法から、また元のまっとうな治療に戻させるのは本当に大変でした。また元の病院で診てもらうにも。

正直、怪しいと思っていても周りの家族も本人の意思というものも尊重しなくてはならないので、最初から駄目出しするというのも難しいことでした。

特に死に直面している義母に対しては自分の納得いく治療をして欲しかったですし。ですが、結局はやはり民間療法は高額な料金ばかり取られるだけで、一向に改善は見られなかったんです。

なので義母には兄弟みんなで集まって説得するのみでした。いろんなデーターを集めて、怪しい所を一つ一つ挙げていって義母にもその怪しさを理解してもらうようにしたんです。一つ一つ検証する事によって、義母も少しずつ可笑しいとまた元の判断能力に戻っていってくれましたが、ですが正直その怪しげな治療の数ヵ月分、義母の命を縮めてしまったように思います。

できれば本人の意思を尊重して、本人の納得いくような治療をさせてあげたいものです。

ですが、場合によっては本人の判断能力がまともでなくなっていってしまうこともあります。そういう時はやはり本人任せにしてしまわず、周りの家族も本人にいろいろとアドバイスしてあげることも、とても大事なように思えます。

それによって、生きる長さも変わってくると思うのです。

PR|セカンドオピニオンのための病院選び|